「貯金がないけど、わたしと子どもはこれから生きていくことができるだろうか」
「一生懸命働いているのに、生活費にお金が消えてしまって手元に残らない」
「子どもの学費や自分の老後資金を貯める余裕なんて全くない」
シングルマザーとして生活していく上でのお悩みで多いのは、経済的な悩みです。
働いても働いても、いつの間にか日々の生活にお金は消え、お金が貯まる気配はないが疲労だけが溜まっていく・・・そんな日々を送っているシングルマザーは少なくありません。
結論、今お金がなくてもあなたの生活を立て直すことは可能です。
特に、ひとり親はサポートが充実しているため、手厚い支援を受けることができます。
ただし、どんなに制度が整っていても、知らなければ使うことはできません。
あなたの場合、どのような給付金や手当が利用できるのか、当てはめながら最後まで読んでいっていただければと思います。
1.高等職業訓練促進給付金
高等職業訓練促進給付金は、ひとり親家庭の母もしくは父が、就職に有利な資格取得のため修業する場合に、48か月を上限に給付が受けられる制度です。
対象資格としては、准看護師・看護師や介護福祉士、保育士、理学療法士、作業療法士、調理師、歯科衛生士、柔道整復師、美容師、社会福祉士、建築士、自動車整備士など、多岐にわたります。
非課税世帯:100,000円(修了までの最後の12か月は140,000円)
課税世帯 :70,500円 (修了までの最後の12か月は110,500円)
養成校での修業中は、毎月上記の額が支給されるので、生活が少し安定しそうですね。
詳しくは、お住いの市町村や福祉事務所に問い合わせてみてください。
2.教育訓練支援給付金
ハローワークには、介護福祉士・美容師・建築士・保育士などの資格取得を目指す講座が指定されており、キャリア形成を支援するための専門実践教育訓練給付金という制度があります。
講座を修了し、条件を満たすことで、受講料の最大80%を受給することができます。
この専門実践教育訓練給付金は、学費に対する給付で、6か月に一度の給付になりますが、それに伴って教育訓練支援給付金というものを受けることができます。
教育訓練支援給付金に関しては、生活費としての給付になりますので、2か月に一度ハローワークに行き、認定を受けて受給する流れになります。
教育訓練支援給付金の日額は、離職前6か月間に支払われた賃金から算出された基本手当日額の80%になります。
ひとつ前の項目で紹介した、高等職業訓練促進給付金と併給することはできません。
どちらも対象となる方は、以前の給与額や現在の課税状況を踏まえて、比較してみてくださいね。
詳しくは、居住地を管轄するハローワークにお尋ねください。
3.住宅支援資金
最大12か月間、家賃の補助を受けられる制度です。
この資金は、貸付になりますが、貸付を受けて1年以内に就職し、1年間就業を継続すれば返還が免除されます。
なので、もしこの貸付を受けたい場合には、就職活動ができて1年以内に就職が見込めるときに申し込むようにしましょう。
この資金の貸付を受けるためには、ひとり親サポートセンターで「母子・父子自立支援プログラム」という就職支援を受けることになります。
「母子・父子自立支援プログラム」とは、ハローワークの担当者との面談や、郵送でのやり取りを通して自分の状況に合わせた就職を支援してくれるプログラムです。
貸付額は、家賃の実費(40,000円を超える場合は40,000円まで)です。この額には、駐車場料金などは含みません。
お住まいの市町村に、独自の住宅支援がある場合には、併用することも可能です。
この貸付金については、社会福祉協議会、ひとり親サポートセンターが取り扱いをしていますので、お住いの地域で問い合わせをしてみてくださいね。
4.児童扶養手当
いわゆる『母子手当』のことで、これを正式に『児童扶養手当』といいます。
前年の所得やお子様の人数によって額が決定され、2か月に一度、奇数月に口座に振り込まれます。
全額支給を受けられる場合は、44,140円/月です。
5.児童手当
- 3歳未満 15,000円/月
- 3歳~小学校修了 10,000円/月(※第3子以降は15,000円/月)
- 中学生 10,000円/月
上記の額が、6月、10月、2月に、それぞれ前月までの分がまとめて口座に振り込まれます。
試算
下記の状況を例に、試算をしてみたいと思います。
- 『2.教育訓練支援給付金』よりも『1.高等職業訓練促進給付金』の方が高くなる場合
- 子どもが一人いて、小学生または中学生
- 前年度の所得は非課税
- 学校に入学して1年目
試算すると、次の通りです。
- 高等職業訓練促進給付金:100,000円
- 児童手当:10,000円
- 児童扶養手当:44,140円
合計すると、154,140円になります。
卒業年度に関しては、毎月+40,000円が給付されますので、上記の例と同じ例で計算すれば194,140円となります。
まとめ
今回は、お金がなくて困っているシングルマザーが、生活費として受けることができる給付金についてご紹介しました。
働いても働いても給与が上がらなくてつらい思いを抱えている方や、嫌でも今の仕事をこなすしか方法がないと諦めている方などに希望を持っていただけたら嬉しいです。
どれも、知らなければ使うことのできない制度ばかりです。
知っていれば、経済的負担を軽減しながらキャリア形成が可能です。
自分の未来のため、大切なお子さまの未来のためにも、一歩踏み出してみてくださいね。