モラハラが精神的な虐待であることを知ったとき、一度は考えるのが、『どうして自分が虐待を受けなければならないのか・・・』ということです。
モラハラは、加害する方が絶対的に悪であることは間違いありませんが、モラハラ被害に遭いやすい人に特性があることも確かです。
勇気を出してモラハラ夫のもとを去ったとしても、自分の特性を知っておかなければ、また利用するために近づいてくる人たちがいることでしょう。
自分の特性を知り、ハラスメント体質の人たちを寄せ付けないように、対処していく術を身につけていきましょう。
モラハラのパワーバランス
モラハラが行われている家庭では、基本的に力関係として『加害者(モラハラ夫)>被害者』というかたちがとられます。
最初からこの力関係だったわけではない、という人も多いことでしょう。
いつの間にか、少しずつ、モラハラ夫が上に来るように、被害者は洗脳され続けます。
モラハラ夫がどのように洗脳するのかというと、被害者を貶めるだけです。
実際にモラハラ夫の方が偉いという事実は、ないはずです。
被害者は、貶められやすい特性を持っているがために、それを利用されているのです。
それでは、どのような性質を持っているのでしょうか。
メランコリー親和型
『メランコリー親和型』という用語を耳にされたことは、ありますか?
あまり耳なじみのない用語かもしれませんね。
『メランコリー親和型』とは、うつ病の病前性格とされ、うつ病になりやすい傾向にある性格のことを指します。
具体的な性格としては、以下のようなものが挙げられます。
・自分に厳しく、他人に優しい
・几帳面で真面目
・繊細・敏感
・責任感が強く、完璧主義
・弱音を吐かない
・周りとの調和を重んじる
いかがでしょうか?当てはまる方も多いのではないかと思います。
『頑張り屋』『努力家』と言われることも多い、モラハラ被害者。
もっと手を抜けばいいことは、心のどこかでわかっているけれど、手の抜きどころがわからず、何事も全力で取り組んでしまい、疲弊します。
この『メランコリー親和型』の気質を持つ方は、モラハラ加害者から被害を受けやすく、そしてうつ病になる危険因子を持ち合わせているということになります。
私自身も、モラハラ被害を受けたために、うつの症状に苦しんだ経験があります。
うつになっても、自分に厳しく弱音を吐かない性格だと、苦しいのに、自分を責め続けてしまいます。
モラハラ夫から虐げられる日々の中で、自らさえも自分を責め続ける心理状態というのは、辛く苦しいものでした。
私がうつの症状に苦しんだのは、妊娠中でした。
そのときは、まさか自分がうつだなんて夢にも思いませんでした。
私が気が付いたきっかけは、産後に『エジンバラ産後うつ病質問票』に回答したことでした。https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000520616.pdf
もし、今現在気分の落ち込みなどでお悩みの方がいらっしゃいましたら、参考に見てみると、何か気付きになるかもしれません。
HSP
最近耳にすることが増えた『HSP』。
どのような意味か、ご存じでしょうか?
『Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)』の頭文字をとって『HSP』と言われています。
『高い敏感性を持った人々』という意味ですね。
『繊細さん』という言葉として表現されることもあります。
具体的には、以下のような特性があります。
・周りの影響を受けやすい
・敏感・繊細
・他者に良心的で、自己犠牲をする傾向がある
・罪悪感を抱きやすい
・考えすぎ・気が付きすぎて疲れやすい
・思慮深く、共感力が高い
いかがでしょうか?こちらも、当てはまる方は多いのではないかと思います。
モラハラ夫の表情や言葉から、すぐさま察知することができる能力があるあなたは、モラハラ夫の要求を叶えてあげてしまいます。
モラハラ夫の態度の変化や、モラハラ発言にひとつひとつ罪悪感を抱き、自己犠牲で対応しようとしてしまうのです。
私は、モラハラから逃げた後も、何度かハラスメント被害を受けました。
何も悪いことをしていないのに謝ってしまう癖があったり、多少の無理があっても断らなかったりする態度で、おそらく利用する側の人間に目をつけられたのだろうと思います。
モラハラ夫のもとから逃げても、世の中には悪い人も多いものです。
性格を変える必要はありませんので、自分の特性を知った上で、対処法を知っていきましょう。
まとめ
今回は、モラハラ被害を受けやすい人の特性として、『メランコリー親和型』と『HSP』との関連についてお伝えしました。
当てはまる要素が多い方も、きっとたくさんいらっしゃることだろうと思います。
まず第一は、『自分がハラスメントを受けやすい』という特性に気が付くことです。
上記のような特性を持った人を嗅ぎつけて、ハラスメント加害者は寄ってきます。
しかし、何も知らないと対処のしようがありませんが、自分の特性やハラスメントへの対処法を知っておけば、今後の人生の負担は、大きく減ることでしょう。
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【アドラー心理学】名著『嫌われる勇気』に学ぶモラハラ対処法 - 被害者の生きるヒント編 -
加害してくる人に対しては、許さない態度が大切です。
自分のことを大切に扱ってくれない人のことを、こちらが大切に扱ってあげる必要はありません。
持ち前の優しさで、自分と、大切な人を幸せにすることだけに、専念しましょう。
お読みいただき、ありがとうございます。お役立ていただけると幸いです。