離婚調停では、事前に提出すべき書類(申立書・事情説明書・連絡先の届け出・進行に関する連絡票など)は裁判所から送られてきます。
しかし、それらの書類は必要最低限を記載するものです。
陳述書は、それらの書類に記載できなかった点を補填するもので、自分で作成することが可能な書類です。
この記事では、陳述書についてご説明したいと思います。
陳述書とは?
陳述書とは、離婚調停に至った経緯やこれまでの事情、自分の言い分などを記載した書面のことです。
決まった書式があるわけではありませんので、自分で陳述書を作成することも可能です。
調停当日に、口頭で話しても、調停員さんにすべてを理解してもらうことは難しいですが、事前に陳述書を提出しておけば、調停員さんはその陳述書に目を通してくれます。
陳述書のメリット
メリットとして挙げられるのは、陳述書を出すと、口頭のみで伝えるより、事情を理解してもらいやすくなることです。
また、調停の場で話すだけだと、大切なことを言い忘れたりすることも考えられますが、陳述書を書いておけば、伝え漏れを防ぐことができます。
自分も陳述書を見ながら話ができるので、調停時に緊張しそうな方はお守り代わりにもなります。
陳述書のデメリット
陳述書のデメリットとしては、作成のための時間がかかることです。
また、自分の心情ばかりを記載すると、かえって状況がわかりにくくなる可能性があります。
調停員さんに必要な情報を届けられず、こんがらがってしまうような状況にならないように注意しましょう。
陳述書を作る場合には、伝えなければならないこととそうではないことを区別し、簡潔にまとめていくことが必要になります。
陳述書ってどうやって書くの?
上記でも述べた通り、陳述書に決まった書式があるわけではありません。
できればパソコンで打ち込む方が、のちに修正できるので便利です。
用紙サイズは、裁判所から届く書類がA4なので、陳述書もA4にするとまとまりが良いです。
陳述書の内容は?
私が書いた陳述書の例を紹介します。
私は上記のような陳述書を準備し、裁判所に提出しました。
自分で書けるの?
私は法律の勉強をしたことがなかったので、自分で書き上げることに不安もありましたが、無料法律相談などを活用しながら、私でもなんとか書き上げることができました。
弁護士の先生が作成したものとは程遠いものだったとは思いますが、準備書面を提出した際に、書記官から「自分でここまで作れるなんてすごいですね」と言ってもらえたので、伝われば良いのだなと感じてほっとしたのを覚えています。
陳述書は、特に法律的な見解を書く必要はなく、今までの事情説明と今後の希望について伝える書面ですので、誰にでも自分で書くことはできると思います。
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自分で作成する際の注意点
あなたは、とても辛い思いをしたかもしれません。
しかし、陳述書を作成する場合には、客観的事実を時系列に添って、読む相手にわかりやすいように書くことが必要です。
もし感情のコントロールができていない状態であれば、メンタル面のケアから始める必要があると思います。
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また、自分に都合の悪いことがあったとしても、虚偽の主張をすると、のちのちに響くと思った方が良いです。
虚偽だとバレたときには、調停員の心証が悪くなりますし、今後訴訟に発展する可能性もあるわけなので、真実のみを淡々と書き記しましょう。
まとめ
今回は、陳述書の作成についてお伝えしました。
陳述書は、法律的な知識がなくとも、日本語を使える人であれば、誰でも自分で作成することができます。
自分の事情を一番よくわかっているのは、あなた自身だからです。
弁護士に依頼することも可能ですが、弁護士が作成する場合も、あなたから状況をヒアリングして陳述書を書いていくことになります。
時間に余裕がある方、弁護士に依頼するお金がない方は、難しいものではありませんので、まずは自分でチャレンジしてみると良いかもしれません。
時間に余裕がない場合や、文章が苦手過ぎてストレスを抱えてしまう場合など、状況によっては弁護士に依頼した方が良いパターンもありますので、ご自分の状況の合わせて考えてみてくださいね。
参考になれば嬉しいです。
お読みいただき、ありがとうございました。