モラハラを受けることに疲れ、結婚生活に疑問を感じるとき、ふと離婚がよぎるが、経済的な不安などから諦めるに至る・・・
そのようなループに陥っている方は、離婚を決めていなくとも、自分の身を守るために、証拠集めをしておくことをおすすめします。
もし何かのきっかけで離婚が迫ってきたとき、離婚原因を作った方は、どうしても不利になります。
調停や裁判になれば、客観的な証拠を基に判断されていきます。
今回は、モラハラ被害を受けた場合の損害賠償(慰謝料)と、証拠集めについてお伝えしていきたいと思います。
安全の確保
まず最初にお伝えしたいのが、自分の身の安全の確保です。
モラハラ被害者の特徴として、真面目な方が多いことが挙げられます。
真面目に証拠を集めるばかりに、危険な目に遭うことのないよう、まずは安全を優先するようにしてください。
録音
まず、証拠として有効なものは録音があります。
ボイスレコーダー、スマートフォンのアプリ、ドライブレコーダーなど、様々な媒体があるかと思います。
これらはすべて、証拠として有効です。
ただし、弁護士や調停員、裁判官に必ずしも音声で聴いてもらえるわけではありません。もし、録音できたものを証拠として提出したい場合には、文字に起こす必要が出てきます(本人間で協議する場合などはこの限りではありません)。
音声を聴きながら、それを書き起こしていくのは、かなり骨の折れる作業になります。
スマートフォンのアプリで、録音すると文字に起こしてくれるアプリなどもあるようですので、上手く活用しつつ、証拠を集めていってください。
日記・メモ
日記も証拠としては有効なようです。日付や天気なども、一緒に記載しておくと良いようですね。
メモは、手書きのメモ程度だと後から捏造されたと考えられる可能性もありますので、証拠としては弱いようですが、私の場合スマホにメモを残していたため、日付と時間が自動的に記録され、証拠として扱われました。
客観的に見たときに、事実を正しく証明できそうなものが、証拠として有力なものになります。
診断書・相談履歴
病院を受診していれば、診断書なども証拠になります。領収書などではなく、診断書をもらうようにしてください。
また、私の場合は、配偶者暴力相談支援センターへの相談や、カウンセリング履歴などについても提出しました。
これは、あくまで参考程度です。相談をしたからといって、モラハラが認められるわけではありませんので、ご注意くださいね。
電話・メール・LINE
モラハラ夫との履歴はもちろん証拠になりますが、その他友人や親、兄弟など、他者に相談した経緯などがあれば、証拠になる可能性があります。
たとえば、モラハラ夫と主張が相違した際に、友人に相談したLINEを証拠として提出しました。
何気ないLINEでも、論点について明確に記載されていれば、日付や時間がわかるため、有力な証拠となります。
モラハラ夫は、調停や裁判になろうと、平気で嘘をつき続けます。直接の争点でなくとも、モラハラ夫の嘘を暴くことができれば、裁判官の心証も悪くなりますので、過去のメールやLINEは細かく見ていきましょう。
まだ、離婚が目前に迫っていない方も、あえて文字で誰かに相談しておくと、後にそれが決定打になる可能性もあります。
電話の場合は、録音できれば録音しておくと良いと思います。ただ、上記でご説明した通り、文字に起こす必要が出てきます。
不貞行為
もしモラハラ夫に不貞行為が疑われるような行動があり、その証拠を得ることができれば、モラハラのみの場合よりも、慰謝料の額も上がることが予想されます。
私の場合には、感情的な家出から別居に至ってしまったため、不貞を突き止めることはできませんでしたが、モラハラ夫に不貞行為があったかどうか、正直グレーだったな、と感じています。
調査をしていれば、もしかしたら、証拠を得られたかもしれません。
別居後、弁護士に相談した際に、別居後の不貞の証拠を見つけても、あまり意味を成さない可能性が高いと言われました。
もし、不貞行為の証拠が得られそうな場合には、モラハラ夫との同居中であり、客観的に『婚姻関係が破綻していない』と判断できる段階で証拠を集めるのが良いです。
つまり、離婚を決意しても、あくまでも水面下で動くということです。表面的には、普段と変わらない姿で接しつつ、証拠を集めることをお勧めします。
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もし、探偵に依頼する場合には、慎重に比較検討しましょう。
また、せっかくお金を支払って依頼したのに、不発に終わってしまったということがないよう、ご自身での努力も必要かと思います。
まずは、自分で集められる範囲の証拠を集めてみましょう。
自分で出来る証拠集めの範囲としては、レシートや家計簿のチェックや、スマホの履歴、手帳のスケジュール、カーナビの履歴などです。
実際に待ち伏せをして証拠写真を撮るなどは、労力がかかるわりにリスクが高いため、プロに依頼した方が良いでしょう。
一人で悩んでいても、埒が明かないもの。
まずいくつかの探偵事務所に相談してみると、打開策が見つかるかもしれませんね。
綿密に打ち合わせをして、証拠を集めたいものです。
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まとめ
モラハラでの慰謝料は、認められにくいそうです。
長期間にわたって虐待を受けていた場合や、明らかな証拠がある場合などは認められることもあるそうですが、私の場合には、弁護士に相談に行った際に、「慰謝料には期待しないでください」と言われました。
しかし結果的に、数十万円ですが、慰謝料は認められました。
私の場合、婚姻期間は短かったのですが、なぜかモラハラ夫がドライブレコーダーの音声を提出してくれたり、スマホのメモやLINEの履歴によって私の主張の裏付けがとれたり、裁判を経てモラハラ夫の嘘が露呈したりしたことにより、裁判官も認めてくれたのだろうと思います。
モラハラ離婚で、証拠が有効になるのは、裁判に移行してからではないかと思います。
私は裁判で2年ほどかかりました。時間と労力が必要ですが、認められる慰謝料はそれほど多くありません。
証拠集めに力を入れ過ぎていても前には進めないので、自分が不利にならないよう、自分を守れるだけの証拠を集めておきましょう。
お読みいただいている方にとって、有益な情報があれば嬉しいです。